2023共通テスト数学ⅡB解説~点数とるの重視で~

数学ⅠAの解説記事↓

を書いたので…

数学ⅡBの方もやっとかないと…何か気持ち悪い(笑)
やはり、「厳密性とかはすっ飛ばして、点数をとる!」をテーマにお届けします!
第1問





間違えなければどーやってもいいけど(笑)フツーは単位円イメージかな。sinは単位円周上の点のy座標


ア:⓪ 、 イ:② (答)



教えてる生徒でⅡB99点のヤツが、この「イ」を間違えるって面白いことやってましたが、皆さんはそーゆーことのないように(笑)





「2倍角の公式」は以前の記事のここでも紹介していますが…
暗記してないなら数学使って受験しちゃダメだよ(笑)
\(\sin 2x-\sin x=2\sin x\cos x-\sin x\)\(\:=\sin x(2\cos x-1)\) (ウ、エの答)



cosは単位円周上の点のx座標
①\(\:\:\Leftrightarrow\:\:\sin x>0\) かつ \(\cos x>\displaystyle\frac{1}{2}\) 、 ②\(\:\:\Leftrightarrow\:\:\sin x<0\) かつ \(\cos x<\displaystyle\frac{1}{2}\)


\(0<x<\displaystyle\frac{\pi}{3}\) 、 \(\pi<x<\displaystyle\frac{5}{3}\pi\) (オ~キの答)





最初に加法定理の足し引きで和積公式を途中まで導いてくれてるね!和積公式は暗記せずにこうやって自分で導けばいいんだけど、加法定理の \(\alpha+\beta=A\:,\:\alpha-\beta=B\) っておくと、\(\alpha=\displaystyle\frac{A+B}{2}\:,\:\beta=\displaystyle\frac{A-B}{2}\) になるってことは暗記しておいた方がいい、スピードが格段に上がる
和積公式 \(\sin A-\sin B=2\cos\displaystyle\frac{A+B}{2}\sin\displaystyle\frac{A-B}{2}\) より、\(\sin 4x-\sin 3x=2\cos\displaystyle\frac{7}{2}x\sin\displaystyle\frac{x}{2}\)
④\(\:\:\Leftrightarrow\:\:\)\(\cos\displaystyle\frac{7}{2}x>0\) かつ \(\sin\displaystyle\frac{x}{2}>0\) (ク、ケの答)
⑤\(\:\:\Leftrightarrow\:\:\)\(\cos\displaystyle\frac{7}{2}x<0\) かつ \(\sin\displaystyle\frac{x}{2}<0\)



\(0≦x≦\pi\) で \(\sin\displaystyle\frac{x}{2}≧0\) を意識すれば、結局赤の式しか考えなくてオッケー!\(\displaystyle\frac{7}{2}x\) は0から \(\displaystyle\frac{7}{4}\) 回転することに注意して…


\(0<\displaystyle\frac{7}{2}x<\displaystyle\frac{\pi}{2}\:,\:\displaystyle\frac{3}{2}\pi<\displaystyle\frac{7}{2}x<\displaystyle\frac{5}{2}\pi\)
∴ \(0<x<\displaystyle\frac{\pi}{7}\:,\:\displaystyle\frac{3}{7}\pi<x<\displaystyle\frac{5}{7}\pi\) (コ~セの答)



厳密には \(\sin\displaystyle\frac{x}{2}>0\) から \(x\neq0\:,\:\pi\) とかも発生するんだけど、解答欄で0は抜いてくれてるし、気にしなくてオッケー(笑)





僕も結構混乱しました(笑)
左の不等号から、前ページの結果の逆で…
\(\displaystyle\frac{\pi}{7}<x<\displaystyle\frac{3}{7}\pi\:,\:\displaystyle\frac{5}{7}\pi<x<\pi\)



右の不等号は、前々ページの \(x\) に \(2x\) を当てはめます
\(0<2x<\displaystyle\frac{\pi}{3}\:,\:\pi<2x<\displaystyle\frac{5}{3}\pi\)\(\:\:\Leftrightarrow\:\:0<x<\displaystyle\frac{\pi}{6}\:,\:\displaystyle\frac{\pi}{2}<x<\displaystyle\frac{5}{6}\pi\)



この2つの「かつ」をとって…
\(\displaystyle\frac{\pi}{7}<x<\displaystyle\frac{\pi}{6}\:,\:\displaystyle\frac{5}{7}\pi<x<\displaystyle\frac{5}{6}\pi\) (ソ~チの答)







センター試験まで遡っても…対数からの出題で最も簡単な問題かも(笑)
最初は対数の定義から、\(a^x=b\) (ツの答)
\(2\)\({}^x\)\(\:=\:\)\(3\) ⇔ \(x\)\(\:=\:\)\(\log\)\({}_2\)\(3\)
だけど…左の方が分かりやすいでしょ!
だから、logを見たらすぐに、
小さいとこの「=の反対側」乗は、logの中身
ってして左に変換すること



次もこれ使うだけ~
\(\log_5{25}=2\) 、 \(\log_9{27}=\displaystyle\frac{3}{2}\) (テ~ナの答)



有理数は「既約分数で表せる数」、無理数は「有理数でない実数」だけど、背理法での無理数証明を設問全体で作問者がやってくれてるから、(ⅱ)もこれまで同様にただ式変形するだけでオッケー(笑)
\(\log_2{3}=\displaystyle\frac{p}{q}\:\:\Leftrightarrow\:\:2^\frac{p}{q}=3\)
の両辺を \(q\) 乗して、\(2^p=3^q\) (ニの答)



(ⅲ)もね~、できる人はあんまり考えない(笑)
(ⅱ)のときっぽいので、⑤ (ヌの答)



⓪~④の反例を示したり、⓪~④のときは \(a=b\) にできちゃって \(\log_a{b}=1\) は有理数、ってするのが厳密だけど、時間少ない共通テストでそんなに真面目にやっちゃダメ(笑)
第2問





記述式でこーゆー問題でたら、一部の例外を除き、増減表描かなかったら減点するってゆー法律がありますが(笑)マーク式なんでめっちゃ時短でやりましょう!
\(f(x)=x^2(x-k)\) より、\(y=f(x)\) と \(x\) 軸は \(x=0\) で接し、\(x=k\) で交わる (アの答)
\(k>0\) で、\(f(x)\) は最高次の係数が負の3次関数なので、\(x=0\) のとき、\(f(x)\) は極小値 \(0\) をとる (オ、カの答)
\(f(x)=-x^3+kx^2\) より、\(f'(x)=-3x^2+2kx\) (イ~エの答)
\(f'(x)=-3x\left(x-\displaystyle\frac{2}{3}k\right)=0\) の \(x=0\) でない解、\(x=\displaystyle\frac{2}{3}k\) のとき、\(f(x)\) は極大値 \(f\left(\displaystyle\frac{2}{3}k\right)=\left(\displaystyle\frac{2}{3}k\right)^2\cdot\displaystyle\frac{k}{3}=\displaystyle\frac{4}{27}k^3\) をとる (キ、クの答)






青の直角三角形∽赤の直角三角形より、円柱の高さは、
\((9-x)\cdot\displaystyle\frac{15}{9}=\displaystyle\frac{5}{3}(9-x)\)
よって円柱の体積は、
\(V=\pi x^2\cdot\displaystyle\frac{5}{3}(9-x)\)
\(\:=\displaystyle\frac{5}{3}\pi x^2(9-x)\) (ケ~サの答)



誘導が親切だから大丈夫だと思うけど、(1)の \(k\) に \(9\) を当てはめて、全体を \(\displaystyle\frac{5}{3}\pi\) 倍することで \(V\) の最大値を考えます。
(1)より、\(x=\displaystyle\frac{2}{3}k=\displaystyle\frac{2}{3}\cdot9=6\) のとき、\(V\) は最大値 \(\displaystyle\frac{5}{3}\pi\cdot\displaystyle\frac{4}{27}k^3=\displaystyle\frac{5}{3}\pi\cdot\displaystyle\frac{4}{27}\cdot9^3\)\(\:=5\cdot4\cdot9\pi=180\pi\) をとる (シ~ソの答)





取りあえず何も考えずに最初の積分計算を片付ける!
\(\displaystyle\int_{0}^{30}\left(\displaystyle\frac{1}{5}x+3\right)dx=\left[\displaystyle\frac{1}{10}x^2+3x\right]_{0}^{30}\)\(\:=90+90=180\) (タ~ツの答)
\(\displaystyle\int\left(\displaystyle\frac{1}{100}x^2-\displaystyle\frac{1}{6}x+5\right)dx\)\(\:=\displaystyle\frac{1}{300}x^3-\displaystyle\frac{1}{12}x^2+5x+C\) (テ~ネの答)



数学ⅠAの解説記事の第2問のとこで強調した通り、共通テストでは…
真面目に文章読んだら負け!



って思っといた方がいいです。僕は↑の(2)の文章は読まず、取りあえず何が問われているのか↓から見ました。





僕が↑で読んだのも、色つけたとこだけ
解答群で「〇日後」を求める問題って把握したら、\(f(x)\) が冒頭の積分計算の被積分関数と同じであることに気づき、\(S(t)\) が400で開花するのか~…ほんでグラフの横軸が「日後」になってる。
以上から、\(S(t)=\displaystyle\int_{0}^{t}\left(\displaystyle\frac{1}{5}x+3\right)dx=400\) を解けばいいんじゃね?



解答群が「約」〇日後になってないからキレイに求まるはず!これでキレイに求まらなかったらちゃんと文章読みましょう(笑)
∴ \(\displaystyle\frac{1}{10}t^2+3t=400\)



整数範囲の方程式・不等式はテキト~に解いとけ!って決まりがあります(笑)この2次不等式は真面目に解かず、(1)の結果から「30日後」は上回る、分母の10をキャンセルするためには \(t\) は偶数である必要があるので…
\(t=40\) は \(\displaystyle\frac{1}{10}\cdot40^2+3\cdot40=400\) を満たさない、
\(t=50\) は \(\displaystyle\frac{1}{10}\cdot50^2+3\cdot50=400\) を満たす。
∴ 50日後 (ノの答)







やっぱ真面目に読まなかったな~(笑)取りあえず(1)の結果を書き写す。ここまでの内容で面積系の内容って分かってるわけだから…
増加グラフが作る同じ幅の面積は、後ろの方が大きいから、\(\displaystyle\int_{30}^{40}f(x)dx<\displaystyle\int_{40}^{50}f(x)dx\) (ハの答)
40日後までは、\(\displaystyle\int_{0}^{30}f(x)dx+\displaystyle\int_{30}^{40}f(x)dx=180+115<400\)
50日後までは、\(\displaystyle\int_{0}^{30}f(x)dx+\displaystyle\int_{30}^{40}f(x)dx+\displaystyle\int_{40}^{50}f(x)dx\)\(\:>180+115+115>400\)
よって、開花日時は2月に入ってから40日後より後、かつ50日後より前 (ヒの答)


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第3問



選択しちゃダメだよ(笑)
数学B「確率分布」からの出題ですが、ほとんどの私大・国立2次が出題範囲から外しているため、勉強していない受験生が多いでしょう。



2020センター試験ⅡBまでは最後の第5問にしてくれてたのに、2021共通テストⅡBからは選択問題最初の第3問にしてくるってゆー嫌がらせ(笑)河合塾の全統マーク模試で解いちゃった生徒が何人かいました…なので…
数学ⅡBの選択問題は、
第4問「数列」と第5問「ベクトル」を選択するしかない!
から、第3問はすっ飛ばせ



2024は現行課程での最終年度なので、大問構成は変えてこない…と個人的に信じてる(笑)
2025共通テスト受験者はほぼ必須になる内容なんで一応解説しますが…
ページ順変わっちゃうけど、取りあえず正規分布表から↓


以下は問題ページを順に↓







最初は正規分布表を見るまでもないでしょう。
\(\sigma>0\) より、\(X≧m\:\:\Leftrightarrow\:\:\displaystyle\frac{X-m}{\sigma}≧0\) (アの答)
この確率は正規分布の半分なので、\(\displaystyle\frac{1}{2}\) (イの答)



次もただ公式を暗記してるか。
\(E(\overline{X})=m\) 、 \(\sigma(\overline{X})=\displaystyle\frac{\sigma}{\sqrt{n}}\) (エ、オの答)



母平均 \(m\) に対する信頼度95%の信頼区間は、標本平均を \(\overline{x}\) 、標本の標準偏差を \(s\) とすると、\({\small\left[\overline{x}-1.96\times\displaystyle\frac{s}{\sqrt{n}}\:\:,\:\:\overline{x}+1.96\times\displaystyle\frac{s}{\sqrt{n}}\right]}\) であることは暗記が推奨されていますが、今回は信頼度90%なので、これの導出の経験があるかが重要です。過去の出題でもこの傾向が強め
面積が0.901÷2=0.4505となる \(z_0\) は正規分布表の赤部分で、1.65 (カ~クの答)
\(-1.65≦\displaystyle\frac{\overline{X}-m}{\displaystyle\frac{\sigma}{\sqrt{n}}}≦1.65\) \(\Leftrightarrow\:\:-1.65≦\displaystyle\frac{30-m}{\displaystyle\frac{3.6}{\sqrt{400}}}≦1.65\) \(\Leftrightarrow\:\:-1.65\times0.18≦30-m≦1.65\times0.18\)
\(1.65\times0.18≒1.5\times\displaystyle\frac{1}{5}≒0.3\) より、\(30-0.3≦m≦30+0.3\)
∴ \(29.7≦m≦30.3\) (ケの答)





このページ↑はあんま読まなくて大丈夫だった(笑)
設問周辺だけ見て…
「Sサイズである確率」=「母平均を下回る確率」ってだけ読み取れれば、冒頭でもやってる通りで、\(\displaystyle\frac{1}{2}\) (コ、サの答)
次は、式が独立試行の定理の形であることに気づければ、50個から25個選ぶと考えて、\({}_{50}\textrm{C}_{25}\) (シ、スの答)





やっぱ公式として、二項分布 \(B(n\:,\:p)\) に従うとき、\(n\) が大きければ正規分布 \(N(\)平均\(\:,\:\)分散\()\) に従う、ってことを暗記してるかだね。
二項分布 \(B\left(50+k\:,\:\displaystyle\frac{1}{2}\right)\) について、
平均は、\((50+k)\cdot\displaystyle\frac{1}{2}=\displaystyle\frac{50+k}{2}\)
分散は、\((50+k)\cdot\displaystyle\frac{1}{2}\cdot\left(1-\displaystyle\frac{1}{2}\right)=\displaystyle\frac{50+k}{4}\)
よって、正規分布 \(N\left(\displaystyle\frac{50+k}{2}\:,\:\displaystyle\frac{50+k}{4}\right)\) に従う (セ、ソの答)



この後も、やはり導出形式なので、信頼度95%の式をただ暗記してても意味がないって構成です。ひたすら誘導に乗りましょう。
\(25≦U_k≦25+k\) \(\Leftrightarrow\:\:{\small25-\displaystyle\frac{50+k}{2}≦U_k-\displaystyle\frac{50+k}{2}≦25+k-\displaystyle\frac{50+k}{2}}\) \(\Leftrightarrow\:\:-\displaystyle\frac{k}{2}≦U_k-\displaystyle\frac{50+k}{2}≦\displaystyle\frac{k}{2}\) \(\Leftrightarrow\:\:-\displaystyle\frac{\displaystyle\frac{k}{2}}{\sqrt{\displaystyle\frac{50+k}{4}}}≦\displaystyle\frac{U_k-\displaystyle\frac{50+k}{2}}{\sqrt{\displaystyle\frac{50+k}{4}}}≦\displaystyle\frac{\displaystyle\frac{k}{2}}{\sqrt{\displaystyle\frac{50+k}{4}}}\)
∴ \(-\displaystyle\frac{k}{\sqrt{50+k}}≦Y≦\displaystyle\frac{k}{\sqrt{50+k}}\) (タの答)
\(k=\alpha\:,\:\sqrt{50+k}=\beta\) より、\(\alpha^2≧4\beta^2\) \(\Leftrightarrow\:\:k^2≧4(50+k)\) \(\Leftrightarrow\:\:(k-2)^2≧204\)



問題の指定通り真面目に解いて \(\sqrt{51}=7.14\) を使ってもいいけど…第2問の最後半でも言った通り、整数範囲の方程式・不等式はテキト~に解いとけ!
\(14^2=196\:,\:15^2=225\) を暗記していれば…
これを満たす最小の自然数 \(k=k_0\) は \(k-2=15\) のときで、\(k_0=17\) (チ、ツの答)



後の文章は設問ないんで読まないでオッケーです(笑)
第4問





珍しく「複利計算」からの出題ですが、誘導が親切なので経験がなくても困りません。↑は参考図以外は読まなくてオッケー(笑)





最初は参考図の「2年目の終わり」から「3年目の初め」のとこを見るだけ~
\(a_3=1.01\{1.01(10+p)+p\}+p\) (アの答)



漸化式立式の誘導です。常套テクニックの1つですが、参考図の1年目→2年目が詳しいので、これをn年目→n+1年目に変えちゃいましょう!


\(a_{n+1}=1.01a_n+p\) (イ、ウの答)



\(a_{n+1}\) と \(a_n\) を \(\alpha\) とおいた特性方程式の解をひいて、等比数列に持ち込むタイプの2項間漸化式です。
\(\alpha=1.01\alpha+p\) \(\Leftrightarrow\:\:-0.01\alpha=p\) \(\Leftrightarrow\:\:\alpha=-100p\) より、
\(a_{n+1}+100p=1.01(a_n+100p)\) (エ、オの答)





↑の「方針2」は複利計算の経験がある人の方が有利だけど。経験がない人でも、参考図から…





「もともと預金口座にあった10万円」と「1年目の初めに入金した \(p\) 万円」の立場が対等であることを意識すれば…
「もともと預金口座にあった10万円」と同様に、1年目の初めに入金した \(p\) 万円は、n年目の初めには \(p\times1.01^{n-1}\) 万円になる (カの答)



ここをクリアすれば、後はノリでいけるでしょ(笑)シグマの立式もほとんど作問者側がやってくれてるし
2年目の初めに入金した \(p\) 万円は、n年目の初めには \(p\times1.01^{n-2}\) 万円になる (キの答)
\(a_n=10\times1.01\:+\)\(\:p+p\times1.01+p\times1.01^2\)\(\:+\:\cdots\cdots\)\(\:+\:p\times1.01^{n-2}+p\times1.01^{n-1}\)
\(\:=10\times1.01\:+\)\(\:p\displaystyle\sum_{k=1}^{n}1.01^{k-1}\) (クの答)



この問題なら立式の過程から明らかだけど、\(\sum\:\)(指数関数) は「等比数列の和」です。等比数列の和の公式は、\(\displaystyle\frac{初項\times(1-公比^{項数})}{1-公比}\) って言葉で覚えておくこと。今回は公比1.01>1なので、分子・分母に-1をかけて使います
\(\displaystyle\sum_{k=1}^{n}1.01^{k-1}=\displaystyle\frac{1.01^n-1}{1.01-1}\)\(\:=100(1.01^n-1)\) (ケの答)





参考図から、「〇年目の終わりの預金は、\(1.01a_〇\)」であることを読み取りましょう。
\(1.01a_{10}≧30\) (コの答)
\(a_{n+1}+100p=1.01(a_n+100p)\) より \(a_{10}+100p=(a_1+100p)\cdot1.01^9\) なので、上式は、\((a_1+100p)\cdot1.01^{10}-101p≧30\) であり、\(a_1=10+p\) を用いると、
\((101p+10)\cdot1.01^{10}-101p≧30\) \(\Leftrightarrow\:\:101p(1.01^{10}-1)≧30-10\cdot1.01^{10}\)
∴ \(p≧\displaystyle\frac{30-10\times1.01^{10}}{101(1.01^{10}-1)}\) (サ~セの答)





サービス問題です。13万円=3+10万円って考えられれば、参考図から…


が分かるので、\(3\times1.01^{n-1}\) 万円多い (ソの答)
第5問





共通テストで高得点をとりたいなら、「ベクトルの問題では必要に迫られるまで作図しない!」ってゆー意識が必要です。このページでは図は一切必要ありません
BCの中点がMなので、\(\overrightarrow{\textrm{AM}}=\displaystyle\frac{1}{2}\overrightarrow{\textrm{AB}}+\displaystyle\frac{1}{2}\overrightarrow{\textrm{AB}}\) (ア~エの答)
内積の定義式から、\(\displaystyle\frac{\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AB}}}{\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|}=\cos\angle\textrm{PAB}\)\(\:=\cos\theta\) (オの答)



(2)の最初、余弦定理とか使っちゃダメだよ(笑)内積を求める上での最優先方針は「大きさ条件の2乗」です。
\(\left|\overrightarrow{\textrm{PB}}\right|=3\) の両辺を2乗して、\(\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}-\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|^2=9\) \(\Leftrightarrow\:\:3^2-2\overrightarrow{\textrm{AB}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AP}}+\left(3\sqrt{2}\right)^2=9\) \(\Leftrightarrow\:\:\overrightarrow{\textrm{AB}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AP}}=9\) (カの答)



ベクトルで90°を見たら「内積=0」。この前に未知数でおくことも大事なんだけど、作問者側が「キ」でやってくれてる。センター試験からすご~く常套の構成です
\(\overrightarrow{\textrm{AD}}=t\overrightarrow{\textrm{AM}}\) とおくと、\(\angle\textrm{APD}=90^\circ\) より、\(\overrightarrow{\textrm{PA}}\cdot\overrightarrow{\textrm{PD}}=0\) \(\Leftrightarrow\:\:\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\left(\overrightarrow{\textrm{AP}}-\overrightarrow{\textrm{AD}}\right)=0\) \(\Leftrightarrow\:\:\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|^2-t\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AM}}=0\) \(\Leftrightarrow\:\:18-t\displaystyle\frac{\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AB}}+\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AC}}}{2}=0\) \(\Leftrightarrow\:\:18-t\displaystyle\frac{9+9}{2}=0\) ∴ \(t=2\) (キの答)





冷静に(2)の結果を書き写す。そしたら青の文章から、「もう(2)の大きさ条件とか内積は忘れていいや~」って安心すること(笑)最初の設問は作問者の指定通りに始点をAにそろえるだけ。やはりベクトルで垂直を見たら「内積=0」ね!
\(\overrightarrow{\textrm{AQ}}=\overrightarrow{\textrm{AB}}+\overrightarrow{\textrm{AC}}\) であり、\(\overrightarrow{\textrm{PA}}\cdot\overrightarrow{\textrm{PQ}}=0\) \(\Leftrightarrow\:\:\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\left(\overrightarrow{\textrm{AP}}-\overrightarrow{\textrm{AQ}}\right)=0\) \(\Leftrightarrow\:\:\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|^2=\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AQ}}\)
∴ \(\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AB}}+\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AC}}=\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AP}}\) (クの答)



次も作問者の指定通り、これに(1)の①の式を使うだけ
①より、\(\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AB}}=\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|\cos\theta\) 、\(\overrightarrow{\textrm{AP}}\cdot\overrightarrow{\textrm{AC}}=\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\left|\overrightarrow{\textrm{AC}}\right|\cos\theta\) を上式に代入し、\(\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\) で両辺を割ると、
\(\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|\cos\theta+\left|\overrightarrow{\textrm{AC}}\right|\cos\theta=\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\) (ケの答)







↑が最後で~す!最初は簡単
ここと同様にして、\(k\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|\cos\theta=\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\left|\overrightarrow{\textrm{AC}}\right|\cos\theta\)
∴ \(k\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|=\left|\overrightarrow{\textrm{AC}}\right|\) (コの答)



ここからは結構ムズイです。でも最後だから外してもいいんじゃない?(笑)分からなくても当てカンで埋めなきゃダメだよ!取りあえずこの結果を(ⅰ)の最終式に代入しましょう。
\(\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|\cos\theta\)\(\:+\:k\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|\cos\theta=\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\)



ここで初めて作図が必要になります。「立体は断面を抜き出して考える」ってことも意識して…


直角三角形ABB′ に注目すると、\(\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|\cos\theta=\left|\overrightarrow{\textrm{AB’}}\right|\)



に気づけるかが全てです。これさえクリアすれば、上の式からノリでもAB′:B′P= \(1:k\) って気づけて、かなり確度の高い当てカンで「シ」までいけるので。一応ちゃんとやっとく?(笑)
上の式にこれを代入すると、\(\left|\overrightarrow{\textrm{AB’}}\right|+k\left|\overrightarrow{\textrm{AB’}}\right|=\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\) \(\Leftrightarrow\:\:\left|\overrightarrow{\textrm{AB’}}\right|=\displaystyle\frac{1}{k+1}\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\)
よって、\(\textrm{B’}\) は線分 \(\textrm{AP}\) を \(1:k\) に内分する点



この時点で「サ」の答の候補は④と⑥です。C′ の方は考えず、当てカンで埋めちゃうのもナシじゃないけど…一応ちゃんとやっとく?(笑)
同様に直角三角形ACC′ に注目すると、\(\left|\overrightarrow{\textrm{AC}}\right|\cos\theta=\left|\overrightarrow{\textrm{AC’}}\right|\)
であり、(ⅰ)の最終式から \(\left|\overrightarrow{\textrm{AB}}\right|\) を消去すると、\(\displaystyle\frac{\left|\overrightarrow{\textrm{AC}}\right|}{k}\cos\theta+\left|\overrightarrow{\textrm{AC}}\right|\cos\theta=\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\) であるから、\(\left|\overrightarrow{\textrm{AC’}}\right|+k\left|\overrightarrow{\textrm{AC’}}\right|=k\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\) \(\Leftrightarrow\:\:\left|\overrightarrow{\textrm{AC’}}\right|=\displaystyle\frac{k}{k+1}\left|\overrightarrow{\textrm{AP}}\right|\)
よって、\(\textrm{C’}\) は線分 \(\textrm{AP}\) を \(k:1\) に内分する点で、④ (サの答)



最後の「シ」はど~でもいいでしょ(笑)
\(k=1\) のとき、直角三角形ABB′ は△ABPの半分に、直角三角形ABC′ も△ACPの半分になるわけだから…
二等辺に決まってて、①の「∠PBA=90°」とか意味不明だから、② (シの答)
講評
第1問
前半の「三角関数」はそこそこ面倒くさかったですね。
ただ解説でも言った通り、「指数対数関数」からの出題は過去最大級に簡単でした。
第2問
前半の最大・最小はその前の3次関数の結果を流用できることからも、計算量が少なく簡単です。
後半の「ソメイヨシノ」は…
真面目に文章読んだら負け!
ってゆーセンター試験最後半からの傾向に対する対策を意識してない人はビックリしたかもしれませんが…



計算量は少なめ
第3問



フツーの受験生は解いちゃダメだからね(笑)
僕は一応2015センター試験からの「確率分布」の出題は全て解いていますが…
難しくも簡単でもなく、至っていつも通り。
「ピーマン分類法」とかわけのわからねー言葉で文章量を増やしているのは、センター試験最後半からの数学全体の傾向なので、やはり真面目に読まないようにしましょう(笑)
第4問
ⅡBも難しかった2022共通テストの「数列」は、やはり文章が不要に長かったですが…



あれも「漸化式の立式」で、図を詳細にくれてたからあんま読まなくても大丈夫だったけどね(笑)
ただ2022は最後の方の計算量もやばかった…
「複利計算」ってゆー珍しいネタであることを考慮しても、いつもより簡単です。
因みに、「方針1」と「方針2」を穴埋めさせ、最後は好きな方でどうぞ~、ってゆー構成は、共通テストのプレテストの「数列」でも出題(漸化式の解法)されていました。
今後の共通テストでもこういった構成で出題される可能性は高いので…



普段から1つの解法だけでなく、いろんな解法に触れるって勉強をできるとベスト!
こーゆーのできてない人は、
どーせ誘導親切にしてくれてんだろ?
とか、
あんま真面目に考えずに当てカンしちまお~
って割り切りを持って解いた方がいいです。
第5問
最後はそこそこ難しかったと思いますが…



過去のセンター試験でも「ベクトル」の最後はムズイことが多い
ので、いつも通りって感じです。
センター試験最後半から、ベクトルの最後は計算ではなく、「文章の選択肢から、状況を解答させる」ことが多いです。
解説でも軽く言いましたが…



詳細まで理解しようとせず、残り時間と相談して当てカンするのも大事!絶対空欄で終わらすのはダメだよ!!
総評
解き終わって、特に印象に残った問題がありませんでした。
計算量的に言っても、「過去のセンター試験ⅡBまで遡っても、かなり簡単な年」って感じです。



平均点も61点で、過去のセンター試験ⅡBの水準(50点弱)よりも上です。因みに僕は時間内で…
- 第5問の内積計算で、値を見間違える -2点
で98点…



奇跡的に見間違えた値でも「キ」が一緒だったんで、命拾いしました(笑)ま~それでも生徒の最高点が99点だったんで…ⅠA同様…フツーに負けましたが…
まとめ
「解答速報」ってカテゴリーで記事にしてるんですが…「解答速報」って名乗れるスピードでの投稿じゃなくなっちゃいました(笑)



インフルエンザで熱が39℃までいって一週間寝込んでた…
今年のインフルエンザはヤバいので、特に受験生は絶対にかからないように!!



大学受験まっただ中だからね(笑)
君の大学受験が最高の結果になることを祈ってます!


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